懸垂をしている人の中には「懸垂の回数が伸びない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
懸垂は全身の筋力を鍛えるのに非常に効果的な筋トレですが、多くの人が懸垂の回数を伸ばすのに苦労しています。
本記事では、懸垂の回数を効果的に伸ばすための方法や、回数が伸びない原因について詳しく解説していきます。
実際に私が懸垂の回数が伸びない時に回数を劇的に伸ばした方法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
懸垂の回数を伸ばすための基礎知識
まずはじめに、懸垂の回数を伸ばすために覚えておいてほしい懸垂の基礎知識を解説します。
すでに懸垂について知識がある方は飛ばしてもらって大丈夫です。
懸垂とは
懸垂は懸垂マシンや鉄棒などにぶら下がった状態から、体を持ち上げる自重トレーニングです。
ほとんどの人が懸垂の動作をイメージできるとは思いますが、分からない人のために動作のイメージを上の画像で紹介しています。
懸垂で鍛えられる筋肉
懸垂では主に、
- 背中
- 腕
- 肩
これらの筋肉を鍛えることができます。
懸垂は全身の筋力バランスを整えるのに非常に効果的なので、筋トレ初心者〜上級者まで全ての人にオススメできるトレーニングです。
【関連記事】懸垂はどこの筋肉が鍛えられるのか?種類ごとに鍛えられる筋肉が違う!
懸垂では、背中にある広背筋という筋肉が主に鍛えられますが、やり方が悪いと広背筋に効かないこともあります。
懸垂をしても広背筋に効かないという人は、こちらの記事もオススメです。
【関連記事】懸垂が広背筋に効かない!広背筋に効かせるコツを詳しく解説します!
懸垂のメリット
- 特別な器具が不要で、どこでも行える
- 多くの筋肉群を同時に鍛えられる
- 体重による負荷で効果的に筋力を向上できる
- 姿勢改善や体幹強化にも効果がある
懸垂には、この4つのメリットがあります。
数あるトレーニングの中で懸垂におけるメリットは非常に多いので、トレーニングメニューに懸垂を入れていない人は、これから懸垂をするようにしましょう。
懸垂の平均回数
体重/歴 | 経験なし | 約1ヶ月 | 約6ヶ月 | 2〜5年 | 5年以上 |
---|---|---|---|---|---|
50kg | 1回未満 | 5回 | 15回 | 27回 | 40回 |
55kg | 1回未満 | 6回 | 15回 | 26回 | 39回 |
60kg | 1回未満 | 6回 | 15回 | 26回 | 37回 |
65kg | 1回未満 | 6回 | 15回 | 25回 | 36回 |
70kg | 1回未満 | 6回 | 14回 | 24回 | 35回 |
75kg | 1回未満 | 6回 | 14回 | 24回 | 34回 |
80kg | 1回未満 | 6回 | 14回 | 23回 | 33回 |
85kg | 1回未満 | 6回 | 13回 | 22回 | 32回 |
90kg | 1回未満 | 6回 | 13回 | 21回 | 30回 |
95kg | 1回未満 | 6回 | 12回 | 21回 | 29回 |
100kg | 1回未満 | 6回 | 12回 | 20回 | 28回 |
105kg | 1回未満 | 5回 | 11回 | 19回 | 27回 |
110kg | 1回未満 | 5回 | 11回 | 18回 | 26回 |
115kg | 1回未満 | 5回 | 10回 | 18回 | 25回 |
120kg | 1回未満 | 4回 | 10回 | 17回 | 25回 |
125kg | 1回未満 | 4回 | 10回 | 16回 | 24回 |
130kg | 1回未満 | 4回 | 9回 | 16回 | 23回 |
135kg | 1回未満 | 4回 | 9回 | 15回 | 22回 |
140kg | 1回未満 | 3回 | 9回 | 15回 | 21回 |
懸垂の回数が伸びないと悩んでいる人は、懸垂の平均回数をチェックしてみましょう。
【関連記事】懸垂の平均回数は何回?男性と女性の平均回数を年齢別に紹介します!
あなたの懸垂の回数が平均回数より少ない場合は、まだまだ懸垂回数を伸ばせる可能性が高いと言えます。
反対に、あなたの懸垂の回数が平均回数より多い場合は、懸垂回数を伸ばすのは難しいです。(不可能ではない)
現状の懸垂回数と平均回数を見比べて、懸垂回数を伸ばす難易度を把握しておきましょう。
【関連記事】懸垂は何回できたらすごい?10回や20回ですごいと言えるのか?
懸垂の回数が伸びない5つの原因
懸垂の回数が伸びない原因は、
- 筋力不足
- 懸垂のフォームが悪い
- 体重管理不足
- メンタル面の課題
- 回復不足
この5つが考えられます。
1つ1つの原因を詳しく解説していくので、懸垂の回数が伸びないと悩んでいる人は1つ1つチェックしていきましょう。
懸垂の回数をこなす筋力不足
懸垂の回数を伸ばすためには、懸垂で高回数をこなすための筋力が必要になります。
懸垂の回数が伸びないと悩んでいる人の多くが、筋力不足である可能性が非常に高いです。
食事改善やプロテインを摂取して、懸垂で高回数をこなすための筋力を付けるようにしましょう。
懸垂のフォームが悪い
懸垂を正しいフォームで行えていないと効率よく筋肉を使えず、懸垂の回数が伸びにくくなります。
また、懸垂に必要な筋肉が付きにくくなり懸垂の筋力不足にも繋がるので、懸垂のフォーム改善はとても大切になります。
懸垂の回数を伸ばすために正しいフォームに改善しよう
- 懸垂バーをしっかりと握る
- 肩甲骨を寄せる
- 腕を曲げて身体を引き上げる
- あごが懸垂バーを超えるまで上げる
- ゆっくりと元の位置に戻る
懸垂の正しいフォームはこのようになります。懸垂の回数を伸ばすためには特に「肩甲骨を寄せる」という点が重要になります。
懸垂のフォームを改善した後は、その懸垂のフォームに慣れるまで少し時間がかかります。
新フォームに慣れるまでの数週間は懸垂の回数が伸びないとは思います。ただこれは、懸垂の回数を伸ばすために必要な期間ですので、焦らずに懸垂に取り組みましょう。
体重管理不足
懸垂は自分の体重がそのまま重りになる自重トレーニングです。
体重が重すぎると懸垂時の負荷が高くなり、懸垂の回数を増やすのが困難になります。
懸垂の回数を増やすために、自分の体重をコントロールするのも1つの方法でしょう。
懸垂時のメンタル面の課題
懸垂に対する苦手意識が、懸垂の回数が伸びない原因になることがあります。
サッカーや野球などのスポーツでもメンタルが非常に大切になりますが、懸垂などの筋トレでも同じことが言えます。
懸垂の回数が伸びないことで悩む気持ちはよく分かりますが、懸垂に対する苦手意識はなるべく持たないようにしましょう。
懸垂に必要な筋肉の回復不足
適切な休息を取らずに懸垂を続けると、筋肉の回復が追いつかず、懸垂の回数が伸びにくくなります。
一般的には、懸垂で鍛えられる広背筋の回復には「72時間」程度かかると言われています。
広背筋を回復させる時間を考えると、懸垂の回数は3日に1度が適切な回数と言えるでしょう。
懸垂の回数を伸ばすための効果的な方法
ここまでの解説で、懸垂の回数が伸びない原因は理解できたと思います。
ここからは、懸垂の回数を伸ばすための効果的な方法について解説していきます。
限界まで懸垂をした後にジャンプ懸垂を2回する
これは、実際に私が懸垂の回数が伸びない時に回数を劇的に伸ばした方法になるので、ぜひ皆さんにも試してほしい方法です。
- 限界まで懸垂をする(回数不問)
- 体力的にしんどすぎる場合は2〜3秒の休憩はOK
- ジャンプ懸垂で体を持ち上げて体をゆっくり下す(2回)
体を持ち上げる際はジャンプ懸垂をして筋力を使わずに、体を下ろす動作(ネガティブ懸垂)で限界を超えて追い込みをかけます。
このネガティブ懸垂をする時のコツは、体を下ろす速度を限界まで遅くすること。限界を迎えていてしんどいのは分かりますが、どこまで耐えられるかで懸垂の回数が伸びる速度が変わります。
懸垂の回数を伸ばしたい人は、しんどさから逃げることなく、強い気持ちで継続してもらえればと思います。
懸垂時の握力を補助するアイテムを使う
懸垂の回数を伸ばしていくと、筋肉よりも先に握力に限界が来ることがあります。
懸垂をしているときに、握力に限界がくるという人は、パワーグリップという握力補助のアイテムを使ってみましょう。
懸垂時のグリップが安定するため、懸垂の回数が一気に伸びる可能性もありますよ。
パワーグリップのメリット
パワーグリップには、このような3つのメリットがあります。
懸垂以外でも、デッドリフトやラットプルダウンなどのプル系のトレーニングでも使うアイテムになります。
懸垂の回数が伸びないという悩みがある方は、ぜひパワーグリップを使ってみてください。
≫オールアウト(ALL OUT)パワーグリップのレビュー・口コミ・評判を紹介
懸垂の種類を増やす
懸垂の回数が伸びないと悩んでいる人は、懸垂の種類を増やすことをオススメします。
いつも同じグリップやテンポで懸垂をしていると、筋肉がその刺激に慣れてしまい、懸垂の回数が伸びない可能性があります。
懸垂の種類がワンパターンしかない人は、懸垂の回数を伸ばすために、違う種類の懸垂をしていつもと違う刺激を与えてみましょう。
懸垂の種類
懸垂の種類 | 説明 |
チンアップ | 逆手で懸垂バーを持つ |
プルアップ | 順手で懸垂バーを持つ |
ワイドグリップ チンニング |
順手で懸垂バーを持ち 手幅を広く取る |
ナローグリップ チンニング |
順手で懸垂バーを持ち 手幅を狭く取る |
パラレル チンニング |
縦に付いている パラレルバーを持つ |
懸垂の種類は、グリップの向きや手の幅などによって5種類に分けることができます。
それぞれの懸垂で効果が若干変わるので、懸垂の回数を伸ばすために複数の懸垂で筋肉を鍛えてみましょう。
私個人の意見としては、背中の筋肉を使うイメージが付きやすいパラレルチンニングが非常にオススメです。
【懸垂の種類5選】握り方で効果・難易度・鍛えられる部位が異なります
懸垂で筋肉を付けるための栄養摂取
記事の前半でも解説しましたが、懸垂で高回数をこなすためには、高回数に耐えられる筋力を付ける必要があります。
筋力を付けるために懸垂をすることも大切ですが、懸垂と同じくらい栄養バランスの良い食事も大切になります。
筋トレ前後に栄養摂取をして、筋肉に栄養を届けましょう。
懸垂前にオススメの食事
懸垂などの筋トレを開始する1〜2時間前に、軽めの食事を摂ることをオススメします。
懸垂に必要なエネルギー源となる炭水化物と、筋肉を分解させないためのタンパク質を組み合わせるようにしましょう。
筋トレ前の理想的な食事は、
- バナナ1本+プロテインシェイク
- オートミール+ゆで卵など
このようになります。
懸垂後にオススメの食事
懸垂をした後は、ゴールデンタイム(筋トレ後の1時間)に食事から栄養補給をしましょう。
懸垂後に栄養バランスの良い食事をしないと、筋肉の回復や成長促進が効果的に行えません。
筋トレ後の1時間以内のゴールデンタイムに栄養バランスの良い食事をする必要がありますが、
- 筋トレ後にシャワーを浴びて
- ジムから帰って
- 献立を考えて料理をする
このようにやることをやっていると、1時間なんてあっという間に経ってしまいますよね。
そこで私は、電子レンジで温めるだけですぐに食べられて、高タンパク質で栄養バランスが良い冷凍弁当を食べています。
↓こんな感じです↓
筋トレ後に疲れた時でも料理や食器洗いをする必要がないので、非常に助かっています。
私が実際に食べて美味しいと感じた高タンパク質の冷凍弁当を紹介しているので、食事改善をして筋肉を付けたい人は下の記事をご覧ください。
≫高タンパク質の冷凍弁当を買えば筋トレの食事管理が簡単になる!
効果的な休息とリカバリー
懸垂をして栄養バランスの良いご飯を食べたら、しっかり休息を取りましょう。
高回数の懸垂をするために必要な筋肉は、寝ている間によく育ちます。
筋トレをしている人にとって睡眠は非常に大切なので、最低でも7時間の睡眠時間を確保することをオススメします。
まとめ
この記事では、懸垂の回数が伸びない原因と、懸垂の回数を伸ばす方法について解説しました。
懸垂の回数が伸びない原因は、
- 筋力不足
- 懸垂のフォームが悪い
- 体重管理不足
- メンタル面の課題
- 回復不足
この5つが考えられます。
懸垂の回数が伸びないと悩んでいる人は、自分に当てはまる原因を把握しておきましょう。
懸垂の回数を伸ばすためには、
- 限界まで懸垂をした後にジャンプ懸垂を2回する
- 懸垂時にパワーグリップを使う
- 懸垂の種類を増やす
- 栄養バランスの良い食事を取る
- しっかり休息を取る
この5つになります。
私が懸垂の回数を劇的に伸ばした方法は、限界まで懸垂をした後にジャンプ懸垂を2回するという方法になります。
キツいのは当たり前ですが、これをやるかやらないかで懸垂回数の伸びは大きく変わるので、ぜひチャレンジしてみてください。