ベンチプレスをしている人の中には、100kgという重量を目標にしている人も多いと思います。
ベンチプレスで100kgが上がる人の割合を調べると、多くのサイトで「1%」という結果が出てきます。
しかし、この1%という割合はどこのデータか分からないので、この割合が正確かどうか分かりません。
この記事では「ベンチプレス100kgが上がる人の割合」について、仮説を立てながら検証・解説しようと思います。
日本人の1%がベンチプレス100kgを上げられたら
もし日本人の1%がベンチプレス100kgを上げたれたとしたら、という仮説ベースで解説していこうと思います。
日本の人口と1%の割合に換算
- 日本の人口:約1億2580万人
- 日本の人口の1%:約125.8万人
もし日本人の1%がベンチプレス100kgが上げられると仮定したら、約125.8万人がベンチプレス100kgが上がるということになります。
果たしてこの割合が正しいか?考えてみましょう。
日本のジム会員数と割合
経済産業省の発表によると、2021年12月のジム会員数合計は2,564,640人いるようです。
このジム会員数の割合は、日本人の人口の約2%にあたります。
出典:フィットネスクラブの動向
この人数は、新型コロナウイルスが流行している2021年のデータなので、コロナ流行前のジム会員数も見てみましょう。
フィットネスクラブの雑誌「FITNESS BUSINESS」から2013年~2018年までのデータを基に、フィットネスクラブ会員数を出してみました。
年度 | 会員数 | 割合 |
2013年 | 416万人 | 3.3% |
2014年 | 419万人 | 3.3% |
2015年 | 421万人 | 3.3% |
2016年 | 424万人 | 3.4% |
2017年 | 463万人 | 3.7% |
2018年 | 514万人 | 4.1% |
※「割合」は日本人の人口に対して。小数点第二位は四捨五入。
ジム会員数とベンチプレス100kgの割合
- 日本の人口の1%:約125.8万人
- 2018年のジム会員数:約514万人
- 2021年のジム会員数:約250万人
これまでに精査したデータをまとめると、上のようになります。
ジムに行っている人だけがベンチプレスをしていると仮定した場合、
- 2018年ではジム会員の4人に1人
- 2021年ではジム会員の2人に1人
この割合でベンチプレス100kgが上がることになります。
年配者やライトユーザー、幽霊会員がいることも考えると、この割合が正しいとは言いがたいです。
このことから、日本人の1%がベンチプレス100kgを上げられるというデータは、正確ではないと思います。
成人男性の1%がベンチプレス100kgを上げられたら
次に成人男性の1%の割合で、ベンチプレス100kgが上がると仮定してみます。
- 女性
- 未成年
- 60歳以上の男性
これらの人の中でベンチプレス100kgを上げられる人は稀なので、20歳〜59歳までの男性を対象に検証します。
成人男性の人数と割合
年齢 | 人数 |
20 ~ 24歳 | 3,536,000人 |
25 ~ 29歳 | 3,767,000人 |
30 ~ 34歳 | 4,467,000人 |
35 ~ 39歳 | 4,775,000人 |
40 ~ 44歳 | 4,167,000人 |
45 ~ 49歳 | 3,853,000人 |
50 ~ 54歳 | 3,862,000人 |
55 ~ 59歳 | 4,828,000人 |
合計人数 | 33,255,000人 |
出典:厚生労働省
20歳〜59歳の男性は、合計3325.5万人いるという統計があります。
- 20歳〜59歳の男性:3325.5万人
- 20歳〜59歳の男性の1%:33.3万人
もし20歳〜59歳の男性の中で1%の割合でベンチプレス100kgを上げられると仮定したら、日本人の33.3万人がベンチプレス100kgが上がることになります。
割合にすると、日本人の人口が約1億2580万人なので、日本人の約26%という割合になります。
ジム会員の年齢別割合
出典:経済産業省産業活動分析
経済産業省の産業活動分析データによると、ジム会員の中で20歳〜59歳の割合は「約80%」になります。
この割合は、男性・女性とも含まれています。
ジム会員の男性の割合
業種 | 男女比 |
総合スポーツクラブ | 52:48 |
エニタイム | 75:25 |
ライザップ | 40:60 |
出典:https://www.a-t-company.jp/know-how/detail152/
ジム会員の男性の割合は、ジムによって異なりますが、男性の方が少し多いという割合になっています。
ここでは男性会員の割合を「60%」と仮定します。
成人男性のジム会員の割合
- 2018年のジム会員数:約514万人
- ジム会員の中で20歳〜59歳の割合:約80%
- ジム会員の男性の割合:約60%
これらの条件で成人男性のジム会員数を計算すると、246.7万人という数になります。
【計算式】
514万人×0.8×0.6=246.7万人
成人男性のジム会員数とベンチプレス100kgが上がる割合
- 20歳〜59歳の男性の1%:約33.3万人
- 成人男性のジム会員数:約246.7万人
これまでの計算で、このような結果が出ています。
もし20歳〜59歳の男性の中で1%の割合でベンチプレス100kgを上げられると仮定したら、日本人の33.3万人がベンチプレス100kgが上がることになります。
この人数が20歳〜59歳ジム利用者の何割に当たるのか計算すると、およそ7人に1人はベンチプレス100kgが上がる計算になります。
【計算式】
246.7万人÷33.3万人=7.4人
ジムにいる20歳〜59歳の7人に1人の割合で、ベンチプレス100kgが上がることになります。
日本人の1%の割合でベンチプレス100kgが上がるという説より、成人男性の1%の割合でベンチプレス100kgが上がるという説の方が現実的です。
ただし、個人的にはもっと少ない割合だと思います。
ベンチプレス100kgの割合 まとめ
この記事では、ベンチプレス100kgが上がる人の割合を解説しました。
記事の内容をまとめると、
- 日本人の1%の割合でベンチプレス100kgが上がると仮定すると、
2018年ではジム会員の4人に1人
2021年ではジム会員の2人に1人
の割合でベンチプレス100kgが上がることになる - 成人男性の1%の割合でベンチプレス100kgが上がると仮定すると、20歳〜59歳のジム会員のおよそ7人に1人はベンチプレス100kgが上がることになる
このようになります。
ベンチプレス100kgが上がる人の割合に関して、正確なデータはありません。
ただ、日本人の1%の割合でベンチプレス100kgが上がるという説は、個人的には正しくないと思います。
正確なデータがない以上、割合にとらわれずベンチプレス100kgを目指すましょう。
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