ベンチの背もたれを斜めに行うベンチプレスを「インクラインベンチプレス」と言います。
このインクラインベンチプレスは、ベンチの背もたれに角度をつけない通常のベンチプレスとは効果が少し違います。
この記事では、インクラインベンチプレスの
- ベンチプレスとの違い
- 背もたれの角度
- 重量の決め方
- バーベルを持つ手幅
などを解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
インクラインベンチプレスとは
インクラインベンチプレスは、背もたれに角度をつけて行うベンチプレスです。
背もたれに角度をつけることによって、角度をつけない通常のベンチプレスとは効果が少し異なります。
インクラインベンチプレスは大胸筋の上部を鍛えられる
インクラインベンチプレスでは、大胸筋の上部が鍛えられます。
ちなみに、角度をつけないベンチプレスでは大胸筋全体が鍛えられます。
インクラインベンチプレスで大胸筋の上部を鍛えることで、大胸筋に厚みが出ます。
大胸筋の上部を集中的に鍛えたい方は、角度をつけたインクラインベンチプレスを行いましょう。
大胸筋下部を鍛えたい方は、デクラインベンチプレスがオススメです。
≫ デクラインベンチプレスのやり方|効果・角度・重量を解説します
インクラインベンチプレスのやり方
イメージ | 説明 |
① ベンチの背もたれの角度を、床から30~45度にセット。 | |
② バーベルを下ろした時に、肘が直角に曲がるくらいの幅でバーベルを持つ。 | |
③ バーベルを持ち上げ、腕を伸ばして構える。 | |
④ 息を吸いながらバーベルを下ろしていく。 | |
⑤ バーベルが大胸筋下部の上にきたら、息を吐きながらバーベルを上げていく。 | |
⑥ 4~5を繰り返す。 |
インクラインベンチプレスの手幅
インクラインベンチプレスの手幅は、肩幅の1.5倍を目安にしましょう。
手幅を広くしすぎてしまうと、大胸筋上部ではなく肩に負荷がかかります。
背もたれに角度をつけるインクラインベンチプレスは、その構造上、肩に負荷がかかりやすいトレーニングです。
インクラインベンチプレスで肩を痛めないためにも、手幅を広くしすぎないように注意しましょう。
インクラインベンチプレスの角度
インクラインベンチプレスの背もたれの角度は、30°〜45°程度にするのが一般的です。
ベンチの背もたれの角度によって、負荷がかかる部位が少し異なります。
大胸筋上部に効く角度を見つけよう
インクラインベンチプレスの目的は、大胸筋上部を鍛えることです。
インクラインベンチプレスの一般的な角度は30°〜45°程度ですが、人間の骨格や筋肉の付き方は人によって違います。
また、使っているベンチによって設定できる角度が微妙に異なります。
「30°〜45°」という角度に捉われすぎず、あなたに合った角度を見つけて下さい。
背もたれの角度を何度に設定しようが、大胸筋上部に効いていれば良いのです。
角度を付けすぎると肩に効くこともある
インクラインベンチプレスで角度をつけすぎると、大胸筋上部ではなく肩に効くことがあります。
インクラインベンチプレスが肩に効いていると感じたら、背もたれの角度を緩くしましょう。
背もたれの角度を15°にするなど、角度の目安の30°以下になっても大丈夫です。
インクラインベンチプレスの重量
インクラインベンチプレスは、角度をつけないベンチプレスよりも肩に負荷がかかります。
重量が重すぎると肩のケガに繋がる場合があるので、重量設定には注意が必要です。
ベンチプレスの重量から3割程度を下げる
インクラインベンチプレスでは、角度をつけないベンチプレスの重量から3割程度を下げるとスムーズに鍛えられます。
角度をつけないベンチプレスと同じ重量で行うのは、肩のケガにつながるので辞めましょう。
インクラインベンチプレスの重量の目安
ベンチプレスの MAX重量 |
インクラインベンチプレス 重量の目安 |
40kg | 28kg |
50kg | 35kg |
60kg | 42kg |
70kg | 49kg |
80kg | 56kg |
90kg | 63kg |
100kg | 70kg |
※1RMのMAX重量の場合
ベンチプレスの重量を100%とした時、インクラインベンチプレスの重量は70%程度で行います。
あくまでも重量の目安なので、少し軽めの重量で試してみて、あなたに合った重量で行いましょう。
ベンチプレスの回数や重量の決め方は、下の記事で解説しています。
この記事の重量から3割下げた重量で、インクラインベンチプレスを行いましょう。
インクラインベンチプレスのトレーニング例
これまで、インクラインベンチプレスのやり方や角度、重量などを解説しました。
では、実際にどのようにトレーニングをすれば良いのか?
ここからは、効果的な方法や実際のトレーニング例を紹介していきます。
大胸筋上部の筋肥大に効果的な重量と回数
インクラインベンチプレスをする目的は、大胸筋の上部を筋肥大させることだと思います。
インクラインベンチプレスをする際に、重量と回数の設定を間違えると筋肥大には繋がりません。
効果的に大胸筋の上部を筋肥大させるためには、「10回〜15回が限界の重量」に設定することが重要です。
例えば、通常のベンチプレスで「80kgを10回」が限界の場合、目安通りだと「56kgを10回」すれば限界を迎えるはずです。
目安の重量と回数を参考に、10回〜15回が限界の重量を探してみましょう。
私のインクラインベンチプレスのトレーニング方法
私が普段からしている「インクラインベンチプレスのトレーニング」を紹介させて頂きます。
No. | 重量 | 回数 |
1 | 20kg | 10回×2セット |
2 | 30kg | 10回×1セット |
3 | 40kg | 10回×1セット |
4 | 50kg | 15回×1セット |
5 | 50kg | 12回×1セット |
6 | 50kg | 10回×1セット |
7 | 40kg | 15回×1セット |
8 | 40kg | 10回×2セット |
1〜3はウォーミングアップで、比較的軽い重量で行います。
4〜6で筋肥大に効果的な重量で追い込みます。回数は15回を目安に徐々に回数を減らします。
7〜8までいくと体力や筋力が落ちるので、重量を少し下げて最後に追い込みをかけます。
セット間の休憩は、2分程度を目安にしましょう。
効果的に鍛えるためにも、セット間の休憩時間も守るのじゃ。
まとめ
この記事では、インクラインベンチプレスについて解説しました。
記事の内容をまとめると、
- 鍛えられる部位:大胸筋上部
- 角度:30°〜45°が目安
- 手幅:肩幅の1.5倍
- 重量:ベンチプレスの3割減
このようになります。
インクラインベンチプレスで大胸筋上部を鍛えると、厚い胸板が手に入ります。
男らしい体になるので、あなたのトレーニングメニューに取り入れてみましょう。
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